'05年01月10日(月)

催涙スプレー

ある朝、コンドミニアムの玄関で車を待っていたら、中年のフィリピン人男性がBMWでお出かけする所でした。コンドミニアムから出た彼は荷物をお付きの人に渡し、後部座席へ。お付きの男性は、Tシャツにジーンズというかなりラフな格好で、渡された荷物をトランクに入れると助手席へ。その際にジーンズの後ろ側に無造作に突っ込んでいたリボルバーを座りにくいからなのか取り出して膝の上に・・・。

マニラでは、マックやスタバやコンビニにも警備員がいて、彼らも拳銃を持ってます。でも制服姿だし見慣れていることもあって拳銃を持っていてもなんとなく違和感がなくなっていました。でもかなりラフな格好で無造作に拳銃を携帯しているボディガードを見てやっぱりここは治安の悪い国なのだということを再認識しました。

なんでも韓国系商社の中には、全社員が拳銃を携帯して仕事してるとこもあるとか・・・。マニラに長い知り合いからは、三井物産の若王子さんが誘拐された頃は日系の会社でも拳銃携帯で仕事している所があったなんて話を聞いたこともあります。

拳銃持ち歩くなんてことはしたくないけど、護身用になにかいいものないのかなあ?と思っていたら、ホームセンターでこんなもの見つけました。催涙スプレー199.75ペソ(約400円)です。まあ安いので買っちゃったのですが、それとは別に催涙ガスにはこんな思い出もあるのです。

昔々(といっても十数年前)エドがソウルの街中、大学などが多い学生街を歩いていた時に、近くで学生と警官隊の衝突が始まり、近くに停めてあった車が火炎瓶の直撃を受けて燃え始めました。それでもエドは野次馬根性を発揮して少し離れたところからずっと見物していたのですが、なんだか急に涙がでてきました。それは同じような年齢の若者達が体制側と反体制側に分かれて衝突することが悲しくて泣いたのではなく、警官隊の使った催涙ガスのためだったのです。

催涙ガスとは関係ありませんが、その現場から離れるときにデモに参加した学生に見えたのか検問所で警官達と一悶着あったのですが、なぜか英語を話すとそのままフリーパスで通してもらえたのです。この経験はその後英語の勉強を続ける励みになりました!?エドがマニラで今仕事できるのも、きっとその時のデモ隊のお陰なのです。

今回買った催涙スプレーが警察が使うようなガスと同じ種類なのかは分かりませんが、その効果を身をもって知っている(つもりの)エドは何かの時に役に立つかもと思いこのスプレーを買うことにしたのでした。

でも車の中に置いておこうと思ったのですが、40度以上になる所には置かないようにとの注意が。炎天下駐車した車内は確実に40度以上になります。催涙ガスが閉め切った車内に漏れたら大変だし、結局買ったけど使い道がないのでした・・・。

'05年01月10日(月)



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