'05年07月10日(日)

この国の行方

デモの垂れ幕

前回の日記にも、メルマガにも書いたのですが、昨日の金曜日に、アロヨ政権危うし!という感じになってきました。それで週末はもっとデモとか盛り上がるかなと思いましたが、全然盛り上がりません。国軍も警察も警戒態勢を下げたみたいです。エドには正直誰が大統領になってもこの国を良くできるとは思えないのですが、エドだけではなく多分みんなもそんな諦めムードにあるのかも知れません。

前に雑談でフィリピン大統領に就任したら、まず何をする?という話になりました。フィリピン人の知り合いは、「汚職対策」とか「貧困対策」とか言うのですが、フィリピンの抱える構造的な問題から、言うのはともかく実際にそれを行うのは難しいと思うのです。少なくとも汚職対策なんて下手にやったら殺されるか、失脚するかってところでしょうね。

英雄達はこの国の現状をどう思ってるのかな?

で、エドのフィリピン大統領に就任したらまず何をするかの答えは、「辞表を書くこと」です。死にたくなければこれが一番無難ですよ!?

少なくとも誰がフィリピンの大統領になっても、原油価格を下げることはできないですよねぇ。ただ少なくとも早く政治的な混乱が収束しないと、経済的な影響がどんどん大きくなってしまいますね。

誰が政権の座にいてもいいから、ある程度強力なリーダーシップでこの混乱を収束させて欲しいものです。

学校ではみんなで物事を決める民主主義って正しいって習ってきたけど、この国の現状を見るとみんなで足を引っ張り合い自分の利益だけを追求するこの国には当てはまらないって気がしてきます。少なくとも発展途上国が経済成長を遂げる段階では、ある程度強力な統治機構を持ついわゆる「開発独裁型」の政府の存在が必要なような気がしてきました。

人が集まる所には物売り

マルコス大統領が、イメルダ夫人の靴のコレクションや自分のスイス銀行の口座の預金を増やす代わりに、この国の工業化とかに本気で取り組んでいたら、今頃アジアの新興工業国の先頭にフィリピンがいたかも…なんて、今さら言っても仕方ありませんね。

ちなみに写真の金曜日のデモは、最初は徹夜か深夜まで行われる予定だったみたいですが盛り上がらず7時半頃解散になったそうです。その理由は「野党勢力がちゃんと参加者に日当を払わなかったから」らしいです。これがフィリピンの民主主義!?

'05年07月10日(日)



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