'05年07月25日(月)

中東帰りのタクシードライバー

タクシーのイメージ写真(写真と本文は関係ありません)

今日は断崖の縁、じゃなかった弾劾の危機?にあるアロヨ大統領の施政方針演説の日。そんなの勝手にやってくれればいいんですが、またまた突然今日をマニラ周辺だけの休日にしました。理由は?連休で郊外に出かける人が多いとデモ参加者が減る、ということのようですが「風と桶屋」理論を超えそうな因果関係のなさです。突然大統領令で休日が増えるのは大変評判が悪く、今年後半の休日は事前に発表するということになって、もう突然の休日はないかなぁと思っていたけど、自分の首が危うくなるとそんなのどうでも良くなるんですね。

さてそんな突然の休日は雇っているドライバーもお休み。出かけるには、自分で運転するか、タクシーに乗るかになります。休日のお出かけ先は大体ショッピングモールですが、休日は駐車場が混んでいたりすることもあるので、タクシーの方が気軽にでかけられます。エドは日本にいたときはひたすら地下鉄で都内を移動していたのであんまりタクシー乗る機会もなかったけど、たまに乗るタクシーのドライバーさんは接客業だからなのか、おしゃべり好きな楽しいドライバーさんが多かったような気がします。

ここマニラでも、もちろんいろんなタイプのタクシードライバーがいます。日本にはあまりいないメーター倒さない人、料金吹っかける人、英語がほとんどできない人、タクシードライバーなのに道を全然知らない人・・・。ここまではまあ許容範囲ですが、タクシーに使われてるカローラをフォーミュラーカーと間違えているかのように、急発進・急ブレーキ・急な車線変更とクラクションの連続で、頭が前後に揺さぶられ続ける、とってもスリルが味わえる運転をする人もいたりします。思わずシートベルトをしっかりしめたくなるんですが、もともと後部座席にそれは見当たらないし、そういう運転するドライバーの車に限って助手席のも壊れてたりするのです。でも直線の勢い良さと裏腹に、なぜかコーナーではゆっくりなのであんまり横Gがかかる事ってないのです。タイヤがスリックタイヤもどきの溝なしだからかな?

こんなこと書くととんでもないドライバーばかり、って印象もたれるでしょうが、安全運転でおしゃべり好きな面白い人も中にはいます。なぜか中東帰りの人が多いような気がするのですが、それは彼らがほかのタクシードライバーより英語が話せるから、なのかも?この前乗ったタクシードライバーは、湾岸戦争前にバグダッドやリヤドでも働いたことがあるそうで、「イラクの人たちのほうが、サウジの人たちよりフレンドリーだったよ。サウジは戒律が厳しいし、全然面白くないところだ・・・。」なんて言ってました。

彼は働いたお金で家族の生活を支え、子供を大学まで行かせたそうです。ほかにも出稼ぎで働いたお金で自分のタクシーを買った、なんてドライバーに会ったこともあります。沢山のフィリピン人が今もイラクを含む中東で働いているからか、フィリピン人にとって中東地域は身近な場所のようで、心理的な距離は案外近いのかもしれません。そういえばSMの外貨両替所には中東の通貨のレートも表示してありますね。

'05年07月25日(月)



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