'05年08月02日(火)

ラプラプしゃぶしゃぶ

まな板の上のラプラプ

アジのお刺身が食べたくて、わざわざシーサイドマーケットまで行った話の続きです。結局アジがなくてハタの一種ラプラプと海老を買って帰ったのですが、以前ラプラプの刺身でアメーバ赤痢になったことのあるエドの奥さんは「私、刺身は絶対食べないからね・・・。」

そこで写真のラプラプをしゃぶしゃぶで食べることにしました。まな板からはみ出しているように見えるのは、ラプラプが大きいからではなくまな板が小さいからなのです。鍋で食べるなら、別にぶつ切りにしてほおり込んでもいいのですが、それでは高級魚ラプラプに大変失礼なので身を薄く切り、しゃぶしゃぶにすることにしました。ラプラプは白身の魚でくせがないから美味しそうです。

でもなんとなく生でも食べたかったエドは、自分でさばいたラプラプの一部分を昆布締めにしてみました。でも奥さんから「危ないよ〜、アメーバ(赤痢)になってもしらないよ〜。」と散々脅かされるのです。それでだし用の昆布で巻いたラプラプに殺菌効果を狙って(?)塩と酢をかけてからラップで巻いて馴染ませたので、正確に言うとシメサバならぬシメラプラプ?

さて夕食の準備ですが、エドが下ろしたのでたっぷり中骨に身のついている大名下ろしの部分と、あらで潮汁を作り、しゃぶしゃぶのスープにも使います。身は薄く削ぎ切りしたつもりなんですが、素人の悲しさでなんかあんまり薄く切れてません。一応言い訳するとすごく脂がのっていて包丁につくから上手く切れなかったって事にしておいて下さい。ラプラプ昆布締めもどきも同様になるべく薄く削ぎ切りしました。ホントはきれいにお皿に盛り付けて写真を撮りたかったのですが、上手く薄く切れてないためあんまり絵的に美しくないので、調理後の写真はありません、あしからず。

冷房を効かせてマニラで鍋を食べるのは季節感もなく少し違和感があるのですが、冬の来ないここでは仕方がないのです。エドはしゃぶしゃぶを食べる前に、ラプラプ昆布締めもどきをポン酢でいただきました。ラプラプ自体はそんなに味もしないので、味は基本的にポン酢の味。まあこれはひらめやふぐも薄作りは薬味ともみじおろしの味で食べてるようなものだからいいのですが、歯ごたえや食感もそれらほどよくないのです。しかもエラまで開けて選んだのに、活き締めでないのか鮮度が悪いのか、なんかちょっとだけ生臭いような感じ。それでも白ワインを飲みながら昆布締めを一人で「期待したほど美味しくないなぁ。」と思いながら食べていると、エドの奥さんから執拗な忠告が・・・。「大丈夫?アメーバなったらどうするの?」

とうとうエドも根負けして、生で食べるのを諦め薄く切った昆布締めをしゃぶしゃぶにしてみました。するとこれがとっても美味しい!生で食べるより昆布の旨みもまして、食感も生で食べるよりプリッと締まった感じで美味しいのです。何もしていないラプラプの身と比べてみると雲泥の差!昆布締めでないほうはプリプリ感が全然足りません。鍋に入れて火が通ってから箸でつまんで持ち上げると身が千切れるような状態ですが、昆布締めラプラプは身がきゅっと締まった感じで千切れたりしません。

「これ美味しいよ。」と奥さんにも昆布締めラプラプを薦めましたが、薦めなきゃ良かった。というのは、「美味しい!全然違う!私こっちがいい!」と昆布締めを取られてしまったからなのです。トホホ・・・。

そこでしゃぶしゃぶ用に薄切りにしてあるラプラプに、塩と酢をかけしばらく置いてみました。時間が短いので昆布締めほどにはならないですが、10分くらいでも元の状態より明らかに身が締まって美味しいのです。やはり暑いとこの魚は高級魚といえども、身のしまりが足りません。締めラプラプのしゃぶしゃぶはなかなかいけます。ぜひお試しください。

シメサバと同じように作ると酢が利きすぎると思うので、あくまでも昆布締めに少し塩と酢を加えて身を締まらせる程度が適当だと思います。エドは簡単に、刺身用にさばいたラプラプのさくに少し塩をして、さらに大匙1杯程度の酢をかけて昆布とラップでくるみ冷蔵庫に入れておきました。もっと簡易には食べる前に薄切りを並べ酢かカラマンシーやレモン、それに塩を少量かけてしばらく待つだけでもずいぶん違うと思います。

そうそう、ラプラプのあらで作った潮汁の残りに生姜、しょうゆ、砂糖と足して、中骨の周りについていた身を入れたラプラプにこごりも作ってみました。ちょっと薄味で実は不評だったのですが、それでも子供が喜んで食べてました。次回はもっと濃い目の味付けで作ってみようっと。こちらもなんとなくマニラで食べる日本の味って感じで好きな方にはお勧めですよ。

'05年08月02日(火)



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