先週のある日、エドが車で出かけようとするとドライバーに言われました。「サー、実はまたロト当たったんですが・・・。」
去年も彼は確か3万ペソ(約6万円)当てたのです。聞いてみると今回は彼の奥さんが買った分が3万ペソ当たったのだそうです。で、彼は仕事をちょっと抜けてお金を取りに行きたいんだそうですが、ロト売り場では3万ペソもの配当の払い戻しはしていないのでケソン市のどこかにあるPCSO(Philippine Charity Sweepstakes Office)まで行かないと現金を受け取れないとのことでした。日本でも高額の当選金は宝くじ売り場では受け取れないですよね。エドは残念ながら10枚に一枚ある末等以上の金額を受け取ったことがないので良くは知りませんが。
ケソン市までお金を取りに行くには往復2〜3時間はかかるみたいです。彼の休みの日に行ってもらうにもそのオフィスは週末はやってないらしいので平日行かないとダメ。エドの家は家族用に車があるご身分でもないので、通勤で使ったあとには家族が使っているのですが、確か今日は出かけるって言ってたよな・・・。別の日に行ってもらおうとも思ったのですが、彼の心はもうケソン市のオフィスの現金受け取りカウンターに飛んでます。大卒初任給3か月分の金額だから当然ですね・・・。そこでエドの奥さんの予定を確認したら午前中車使わないということだったので、その間に賞金を取りに行ってもらうことにしました。
いろいろ聞いてみると、ジプニーの運ちゃんが何百万ペソも当たって今はアパートの大家になっているなどの話もあるようで、みんな銀行にお金なんて預けないでロトにお金をつぎ込んでいるみたいです。そういえばエドの知り合いにもJRAに沢山預金している人がけっこういたかも。
この一攫千金を狙う庶民の心理に付け込んだ(?)ロト。メトロマニラでは、非合法のフエテンよりも今はロトの方が人気みたいですが、田舎ではまだまだフエテンが人気のようなので、大統領の家族まで巻き込んだ不正疑惑になるのもなんとなく納得。
前回もそうでしたが、勤務時間中でもこれは取りに行かせてあげないと仕方ないですよねぇ。それに大金ですから持って帰る途中にすられたりしても困るので車も使わせてあげました。そしたらガソリンも満タンではないものの入れて車を返してくれたし、フルーツをお土産に沢山買ってきてくれました。他にもドライバー仲間にもおごったりしてるらしいです。
で、気になったので聞いてみました。「他に何買うの?」「サー、テレビを買い換えようと思ってます。」
どうも貯金という選択肢はないようです。そういえば彼は銀行に口座持ってないし・・・。でも一応「貯金したら?」と勧めたのですが、「銀行が潰れて預金が戻ってこなかった知り合いがいたから嫌なんです。」とのこと。預金保険で20万ペソまで保障されるはずだよ、と説明したのですがそんなのは全然信じられないようです。この国の人は自分たちの国の大統領も警官も預金保険も信用していないんですね。その点はお人よしの日本人も見習うべきなのかも!?
ところでショッピングモールに売り場があるそうなので、エドも出かけたついでにロトを買ってみました。4桁のナンバーをあてるものは賞金3万ペソで週3回抽選してます。他にも何種類かあるようなのですが、この一番簡単な4桁のロトを最低金額で2枚買ってみました。買い方は右のようなマークシートに記入し、お金を添えて窓口に出すだけ。4桁の数字を特に思いつかなかったので、アキノ上院議員が暗殺された日8月21日にちなんで0821と今年の年号2005にしてみました。
お値段はそれぞれ10ペソ(約20円)、でもこんなみみっちい買い方をしているのはエドくらいで、みんな最近の当たり数字を見たりしながら真剣に沢山掛けてました。選んだ番号や抽選日の入った右のレシートみたいなくじをもらって抽選の月曜を待つのですが、結局火曜日の新聞で見たらハズレ。4桁全部当てなくても下2桁や3桁の一致でも少し賞金をもらえるみたいですが、全然かすりもしません。まあこんなものかな?
'05年08月23日(火)
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