バスが爆破されても、為替相場にも日常生活にもさして変化のないマニラ。でもバス通勤のフィリピン人の同僚はやっぱり怖がってますし、車に乗っていても隣の車線にバスが並ぶとちょっと気になります。そうそう、車が使えない日にタクシーで帰宅しようとしたら、タクシー乗り場は長蛇の列でした。バスを避けてタクシーにしている人が多いのでしょうか?
今日の日記は、またちょっと違う意味でのセキュリティーのネタです。それはインターネットのセキュリティです。インターネットには危険が一杯、ネットの向こうにいる人はどんな人かわからない。エドはそういう認識をもともと持っていますが、それを補強してくれたのがこの前会った香港から来たハッカー君。別にインターネットのアングラ系のサイトで知り合った訳ではありません。仕事で会ったんですが、その時のフィリピン人同僚の反応がちょっとだけ面白かったのでちょっとだけご紹介します。
もともとハッカーは、勝手に他人のシステムに進入する犯罪者のように扱われてますが、もともとはいい意味でコンピュータに詳しい人のことを言うようです。犯罪行為に及ぶような人はクラッカー。でも最近はこの両者の区別は曖昧なようですね。さて香港から来たハッカー君は、いい方の意味でのハッカー(多分)です。
彼はエドと同僚達にハッカーじゃなかったクラッカーの手口を説明しています。内容は、エドが日本で受けた研修内容と同じ・・・、目新しい内容はありません。興味のある人なら中学生でも知ってるような内容。フィリピン人の同僚も、知っているのかあるいは彼の言ってることが全然わからないからか、みんなちょっと退屈そうです。
「・・・で、こうやって、ああやってこんな○○○なサーバに侵入すると、×××なんで、他のサーバーにも侵入できちゃうこともあるんですよ。」
「御社に来る前に、やはりマニラにある○×関係の会社でネットワークへの侵入テストをしたんですが・・・」ちょっと退屈気味の聴衆を前にハッカー君は続けます。
「このように、ああやってこうやったら、会社のメールサーバーにアクセスできました。そしたらですね、CEOのメールとかも読めちゃいましたよ。仕事のメールも、プライベートなガールフレンドとのメールとかも・・・」
気がついたら、さっきまで退屈そうだったフィリピン人の同僚達がみんな身を乗り出してハッカー君の話に聞き入ってました(笑)。フィリピン人同僚の関心はどうやってパスワードクラッキングツールなどをダウンロードして使うのかということに集中してるみたいです。それってちょっと今回のブリーフィングの趣旨と違うんだけど・・・。
それにしてもコンピューターやネットワークのこと良くわかってないのに、いきなりハッカーになろうっていうのは無謀だと思わないのかなぁ?基本的なことが身に付いていなくのに、いきなり派手なことしようとするのは国民性なんでしょうか?まあフィリピン産のソフトウェアで一番有名なのはラブレターウイルスだしね・・・。ちなみにハッキングツール詰め合わせCD(上の写真)は、Windows XPの海賊版と同様、100ペソ(約200円)程度で売ってます・・・。下の写真は中身の一例、John the Ripper(パスワードクラッキングツール)です・・・。
'05年02月17日(木)
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