'04年7月 19日(月)

恐怖の2分間(FX編)

マニラに赴任してから自分では特に危険な目に遭うこともなかったし、周りの日本 人も特に危険な体験をした人はいないなんて書きましたが、それじゃマニラは安全 かといえば、フィリピン人の知り合いからはホールドアップにあったりしたという話を 良く聞きます。日本では、銃を突きつけられてお金を取られたことのある人は10 0人に1人もいないのではないかと思いますが、ここでは10人に聞けば1人や2人はホ ールドアップにあったことがあると答えるのではないかと思います。もちろんこれ は統計的に有意な調査結果ではないのであしからず。

どこでホールドアップされるかというと、道を歩いていてというケースもあります が、ジプニーやバスやメガタクシー(FX)などの乗り合いの自動車に乗っていて遭うと いうパターンが多いみたいです。ホールドアップのよく発生する時間帯は夜間と早 朝に多いようで、ホールドアップが夜間に多いというのはわかりますが、なんで早 朝にも多いのかと思ったら、警官の勤務パターンのためなのかその時間帯は警官が いないらしい(ホントかどうかは知りません)のです。

このたびエドはそんなホールドアップ被害者の一人が書いた体験談を入手しました ので、翻訳して下記に掲載します。皆様のメトロマニラでの安全対策にお役立て下 さい!?

私はアンティポロ(訳者註:マニラ郊外の街)行きの(FXとして知られている)乗 り合いタクシーに土曜日の午後6時45分頃ショッピングモール・ロビンソンガレ リアのFX乗り場から乗りました。7時15分頃オルティガス・エクステンションを 走っていて、ちょうどマリワサの交番(その時は警官は不在でした)を通り過ぎた ところで、突然2列目シート(訳者註:FXは1・2列目横向き3人掛け、後部座席 は向かい合わせに2人掛けシートがあり計4人、合計で運転手含めて10人乗りに なってます。)の私の隣に座っている男と後部座席のもう2人の男が45口径の拳 銃を取り出して、もうすでに何人も殺しているんだと脅しながら乗客に所持品を渡 すよう命じました。彼らは携帯電話と財布を渡すよう要求するだけでなく(訳者註 :すぐ換金できる携帯電話だけを奪う強盗も多いのです)、我々のバッグやスーパ ーの買い物袋の中身まで貴重品を隠してないか調べました。彼らはダッフルバッグ を戦利品を入れるのに使ってました。脅されていたけど、私はなんとか冷静を保ち 、彼らを直視するのを避け、ショルダーバッグと買い物袋を取られても抵抗しませ んでした。後部座席の若い女性は、カメラ付携帯電話を隠そうとしたので、拳銃で 頭を殴られて出血する怪我をしました。フロントシートの女性は、犯人の顔を覚え ようとして犯人の顔を見たため目を拳銃で殴られて怪我をしました。

ホールドアッパーたちは2分くらい乗客を脅し、奪い、そして傷つけてから、ドラ イバーにオルティガスエクステンションの中古車販売店の前に車を止めるよう命じ、飛 び降りて逃走しました。ドライバーも降りて、「強盗だ、強盗だ!」と叫びました 。私は銃声を聞いたので、銃声が続いている間、車の床にうずくまってました。( 後でドライバーは犯人の一人が彼を撃つために戻ってきたけど、ジグザグに走って 逃げたので大丈夫だったと語りました。私はFXの車体の横に1発の銃弾が当たって いるのを見つけました。)

ちなみにこの被害者の女性の悲劇はこれで終わらなかったのです。恐怖の2分間(携帯編)へ続きます。

'04年7月 19日(月)



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