'06年06月14日(水)

独立記念日

独立記念日のInquirer紙スペイン語版

ワールドカップの日豪戦を見た12日はフィリピンの独立記念日でした。1898年にアギナルド将軍がスペインからの独立を宣言した日です。アギナルド将軍の独立宣言の後、結局アメリカの植民地になりましたが、この日が近づくと街中に飾られた国旗が目立つようになります。

ところでこの日のInquirer紙のビジネス版の裏表紙がスペイン語版になっていました。スペインの植民地だった時からすでに1世紀以上。最近では財閥とかの一部の上流階級を除くと家庭内でスペイン語を話す人も今ではほとんどいないみたいなので、フィリピンでスペイン語をあまり目にすることもありません。それでスペイン語の紙面にはちょっとビックリ。

でもその新聞の記事の中身を見てもっとビックリ。大見出しは「国王陛下万歳! 」写真はスペイン国旗を振る子供。記事の内容は、「スペインの植民地支配441年目記念式典に出席する国王陛下が来比したのを総督が空港で出迎え、沿道には国王を歓迎する群衆が集まった」とか。この記事、というか特集は、もしスペイン支配がまだ続いていたら、という設定で書かれたものでした。

でも…もしかしたらスペインにしろアメリカにしろ、どこかの国の植民地のままだったほうが、もしかしたらこの国にはもっと良かったのかも。なんていうと誇り高いけど海外に移民したがっているフィリピン人には怒られるかな。

昔、香港がまだイギリスの植民地だった頃、エドは大陸中国から日本へ帰国するため香港に出たことがあります。地方から出てきた出稼ぎ労働者と物乞いだらけの駅前広場から広州駅に入り列車で香港へ。高層ビルが林立し先進国と変わらないお店が並ぶ香港でエドは思いました。「大陸中国に生まれるよりも、植民地に生まれた人のほうが幸せなんじゃない?」

それにしても世界的に見て、イギリスの旧植民地と、スペインの旧植民地の経済発展には大分差がありますね。植民地は宗主国を選べませんが、スペインの植民地になったのが、フィリピンの不幸の始まりだったのかも?

'06年06月14日(水)



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