エドも日本から大事な書類などを送ってもらう時は、なるべく普通の航空便より速いし保証もあるEMS(国際スピード郵便)で送ってもらってます。EMSだと配達状況の即時照会が可能な国・地域もあるのですが、フィリピンは対象外。それでもフィリピンに着いたところまではインターネットで追跡できます。エドの場合は大体発送から3〜5日で日本からのEMSが届いていますが、マニラのKaz様の体験されたようなこともあるんですね。汚職でも悪名高いフィリピンの税関ですが、仕事ぶりも超スロー。さんざん待たせて追加の特急料金(袖の下とも言います)を払わないと処理しない、そんなことも横行するこの国ならではですね。
2006年4月11日に日本国内の某郵便局からEMSで送られた小包は、同月13日にCentral Mail Exchange Center(CMEC)に届いていたそうです。なぜいきなりこの様な書き出しになったかと言うと、今回小包を受け取るまでには連日イライラと不快感を味わったからです。
日本郵政公社の案内によると、「国際郵便の中で最優先の取扱のため、お預かりした荷物をスピーディーに海外のお客さまにお届けします」とあります。更に「EMSならお得な料金で海外に物や書類をお送りいただけます。その他の追加料金は一切ございません」となっているので益々便利で安心な書類と物品を送れるサービスに期待してました。仕組みは簡単で、国内どこでもある郵便局窓口で料金プラス保険料払い込みでマニラなら一週間以内には到着し、「あて所に配達」という手筈を整えその配達を待っていればよいのだと解釈してました。
ところが待つこと25日間。しびれを切らして色々調べてみるとフィリピンでは過去10年間EMS郵便物の盗取(こんな言葉があったんですね)事件が頻発して信用性が無いことを知りました。
2週間過ぎた頃からは、役所のことだから、配達はしないがこっちまで取りに来いというシステムにでもなっていて、その到着案内状を発給する位のサービスはあるのだろうとも考えて待ち続けたのですが、とうとう25日目の今日、会社のスタッフにEMS窓口に電話で問い合わせてもらったところ「4月13日に着いている。CMECのMr. XXXまで来い」ということなので、ドライバーと二人でマニラ空港国内線ターミナル近くにある同センターに行きました。
門を入って右手建物一階にあるEMS Customer Care窓口には確かにMr.XXXが居て日本から送ってもらっていたインボイスのコピーを見せると、端っこに4/13 Confirm と彼がメモをし「あっちに行け」と指差す方向に「Bureau of Customs(税関)」の看板を発見。早速窓口に行くと中で待っているように指示を受け、待つこと一時間、やっと事務所内に案内されました。
事務所内に入ると5〜6人のスタッフが机を向い合わせにして並んでいます。その内の一人から手招きされると25日間待ち望んだビジネスバッグの入ったダンボール箱が担当官の机に置いてあったのです。目の前で中身の検分があり担当官は電卓で計算を始め5213ペソ(約一万千円)の金額を提示し別の担当官の机で支払い、領収書を持って再び最初の担当官の下で箱を受け取ることが出来ました。出口には別の担当官がいて台帳に小包受け取りのサインをしその時に35ペソの手数料を払った上で建物の外に小包を持ち出すことが出来ました。
もし郵政公社のEMSを利用してフィリピンに小包を送ろうと考えていらっしゃるか、送ってみたけど先方に届いていない方は、これらの状況にご留意の程を。
一番上の写真は税関の建物内待合室でのスナップです。右のドアが担当官達の机が並んでいる部屋の入り口で、受取人が中身の検分に立ち会ったり、何故か税金を払わされる部屋でもあります。
Kaz様ご投稿ありがとうございました。汚職の横行するフィリピンですが、中でも税務署と税関は悪名が高いようです。給料からは考えられない資産を持っていたりとか…。エドの知り合いの華僑は「税務署の奴らはひどい。税金以上に賄賂を持って行く。」なんてぼやいてました。まあ、それでも正直に申告するより得だと語る彼もどっちもどっちなんですが。
そうそう、フィリピンは当然郵便局も信用なりません。実はエドの奥さんが日本の知り合いに渡航直前に立て替えてもらったお金を返そうとフィリピンからエアメールに何千円か同封して送ったことがありました。その手紙は、皆様お察しの通り1年たっても日本には届きませんでした。もちろんエアメールでお金を送るのはダメなんですが、お金が同封されている場合はほぼ100%届かないみたいです。それ以外の郵便はマカティ市内なのに何週間もかかることがあったりするけど一応届く場合も多いようですよ。
'06年05月09日(火)
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