日本のニュースは台風・地震と災害ばかりの今日この頃ですが、最近フィリピンでは毎日のように国軍のガルシア少将の不正蓄財疑惑のニュースが流れています。昨年のクーデターを起こした将校たちが国軍幹部の不正を訴えてましたが、ようやくその真相の一端が公表されそうになってます。

この疑惑自体は、国軍のガルシア参謀次長が１年の給与１００万ペソ（約２００万円、月給３万７千ペソという報道もあって正確な数字かは不明ですが大体こんなものでしょう）なのに、アメリカに１００万ドル以上の資産を持つなどということが少将の息子がアメリカ入国時に申告せずに１０万ドル持ち込もうとしたことで発覚したというものです。アメリカではなく比国内にも相当の資産があるみたいですし、家族は海外旅行も行きまくっていたとか。

みんなこのニュースの行方に興味津々ですが、驚きと言うよりは「やっぱりね。」というのが平均的な反応。だって「まにら新聞」によれば国軍高官が（公用で海外に行くときなどに旅費などを）「業者に支払ってもらうことに全く問題はない」と言ってるらしいですからね。

賄賂を正当化するような意見ですが、今度は野党の議員からこれはアメリカCIAの陰謀だとする説まで出ていきました。アメリカ政府がこんなことをチクッたのはなんでもイラクから軍を撤退させたフィリピンに対する腹いせだというのです。

よくは知りませんが、アメリカからはフィリピン国軍への軍事援助も多いのではないでしょうか。それが前線の部隊に回らずニューヨークやオハイオの不動産に化けてたら、誰だって頭に来ると思いませんか？国軍以外の政府機関も同じようなものだとすると、皆さんの税金のODAも都内の不動産とかに化けてたりして・・・。

ドイツのNPOトランスペアレンシーインタナショナルのフィリピンの汚職清潔度は１０２位、下から数えて１１位。うーん、ここよりまだ下があるのか。最下位ではなかったんですね（笑）。最下位ではないもののフィリピン人はこの評価が嫌みたいでこのNPOの調査方法に難癖をつけたりしている人もいるみたいです。

謝罪せず言い訳しよくわからない理由で自己を正当化する、悪意を持っている相手に陥れられた私は被害者・・・。あれっ？これって、みなさん家庭の使用人、会社の従業員、取引先などなどで、何度も体験しているのと同じパターン？国軍トップも国会議員も同じですね（笑）。

この国が上から下まで汚職まみれだってことを、この国の人は知らないのか、もう麻痺してしまっているのか・・・。日本人の半数くらいはマニラのニノイアキノ空港に着いた瞬間からこの国の汚職度を体感できるのにね（笑）！

写真はニノイアキノ空港第２ターミナル税関です。第２ターミナルなので写真と本文は（多分）関係ありません・・・。

'04年10月 25日（月）