この前の日曜日、INQUIRER紙の一面に戦闘機の写真が載っていました。反政府勢力との戦闘か何かで空爆でもしたのかと思ってみると、フィリピン空軍最後の戦闘機が退役との記事でした。
でもご安心下さい。退役したF-5戦闘機は2002年の訓練中の事故以降、全然飛んでないそうです。整備もお金がなくできないのでフィリピン空軍の防空能力が急になくなった訳ではありません。もともとそんなものはないのです。飛べる状態のF-5は全然なかったようなので正式な退役は単なるセレモニー!?
もともとF-5戦闘機は50年代に開発された発展途上国向け供与用の戦闘機。もう40年前の1965年にフィリピンに配備されたそうですが、ジェット戦闘機とはいえスピードはマッハ2もでないらしいです。
後期型のF-5E/FはMig-21に対抗するため、空対空レーダーの搭載など戦闘力の強化が図られているようですが、フィリピン空軍は初期型の空対空レーダーを搭載していないタイプをずっと実戦配備していたようなので、あっても天気の良い日の昼間以外はあまり役に立ちそうにありません。それでもアキノ政権下では、反乱軍のいる海軍基地を爆撃したりとか、2001年頃までは、ミンダナオでの対地攻撃を行ったりと、実戦にも投入されていたみたいです。
空軍があっても戦闘機のないフィリピン。そういえばアジアには軍隊がないのに世界で2番目に高い戦闘機を何百機も保有する国もありましたね。
'05年10月04日(火)
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