日本に比べてフィリピンは治安が悪い。これはイメージだけではなくてやっぱり悪いのです。でも幸いエドや直接知っている人たちが被害者になる事件に巻き込まれたことはほとんどありませんでした。唯一の例外は、日本から遊びに来たエドの知り合いが巻き込まれた 睡眠薬強盗。
銃を使った犯罪も多く、新人民軍の革命税を払わない企業への攻撃から銀行強盗まで、銃を使ったさまざまな犯罪が報道されない日はありません。
治安の悪さ、特に銃規制の緩さを感じさせるのが、コンビニからショッピングモールの入り口まで至るところにいる拳銃を携帯したガードマン。彼らは、警備員というよりもほとんどドアマンみたいな存在ですが、それでも拳銃を持っているのが、日本人としてはちょっと気になります。
以前ある日本食品店でガードマンの拳銃が暴発したなんて話も聞きますし、エドには拳銃があると安全になるとは思えないのです。大体強盗が来たときに、命を懸けて戦う気概のあるガードマンはいるのかな?彼らの給料からして、そんな献身的な働きは期待できないのでは?
実際、つい先日新人民軍に襲われたネグロス島のODAによる空港建設現場ではガードマンの拳銃が18丁、ショットガン3丁も奪われたそうです。新人民軍のゲリラのほうが大勢で重武装だったとは思いますが、それだけガードマンがいて武装しててもいざというときには役に立たないんですね。奪われた銃も次の襲撃に使われるのでしょう。
エドには、やっぱり銃で平和を守れるとは思えないのですが、世の中にはその反対に市民が武装することで安全な社会が実現できると信じているPro-Gun派の人もいるのです。日本みたいに銃を使った犯罪がそれほど多くないとPro-Gun派は立場がないですが、治安が良くない社会ではそれなりに支持もあるみたい。
治安が悪いから銃規制が緩いのか、銃規制が緩いから治安が悪いのか…。エドには良く分りませんが、フィリピンの警察学校で実地に勉強する事にしました。
続く
'06年10月09日(月)
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