'05年09月04日(日)

コールセンター

新聞のコールセンターの求人広告

日曜日の新聞は求人広告も沢山入っていて、時間がある時にゆっくり転職先を探すにもピッタリ?エドは今のところ転職先を探しているのではないですが、フィリピンでどんな産業が流行なのか知るためにも(?)ざっと目を通してます。まあ、目を通すまでもなくやっぱり今この国で最先端の仕事はコールセンターって事みたいですが。左の写真の真ん中はアメリカ系のSykesという会社で働く従業員の写真に、フィリピン政府がコールセンター業界が今年2倍の規模の8万席になると予測しているというAFPの解説がついた記事です。実はコールセンターに勤めるフィリピン人の知り合いを訪ねたついでに写真を撮ろうとしたのですが、入館規制がなかなか厳しくコールセンター社内の様子が写真に撮れなかったので、Inquirer紙の記事と広告を引用しました。

このコールセンター業界の隆盛の背景には、フィリピンは、世界で3番目に英語を話す人が多いということがあるようです。一番はもちろんアメリカ、2番がイギリスで、三番目がフィリピンって何かとっても違和感があるのですが、この事をフィリピンの人はとっても誇りに思ってるみたいで、英語ができないためフィリピン人に馬鹿にされ悔しい思いをしている日本人は実は多いかも?

日本では海外で英語を勉強するという場合、フィリピンに行くという選択肢はないですよね。でも韓国ではフィリピンがオーストラリアやNZと並んで人気の語学留学先なんだそうです。エドもオンラインでフィリピン人の講師と英語を勉強できる イングリッシュチャンネル という会社の広告を載せていますが、確かに1ヶ月4000円と破格の安さ!こんなに安ければ気軽に習えますよね。

英語学校の先生はもちろん、普通の人の英語力も他のアジアの国に比べて高いです。少なくとも洋画に字幕がつかなくてもみんな大丈夫。街中での英語の通用度は高いですし、もしかしたらロサンゼルスの下町よりも英語が通じるかもしれません。でも上流階級や大卒ホワイトカラー以外だと、聞くのはともかく話すのは片言の英語の人も結構多いし、その英語には特有の訛りがある人も多いです。

もちろんきれいな英語を話す人も多いですが、大半の人はミョーに語尾を延ばすバリバリのフィリピン訛りだったりします。人によっては、FとPの発音がごっちゃとか、HeとSheがごっちゃとか、上げればキリがないです。でもエドも人の英語力を偉そうにどうこう言える立場でもないし、実は訛りのあるフィリピン英語のほうがかえってネイティブの英語より聞き取りやすかったりします。

そんな英語力などを生かして、看護婦、メイド、船員と海外で働く人も多いし、海外まで行かなくてもコールセンターで英語で仕事をする人も多いのです。日本ではコールセンターは人件費の安い沖縄などに置く会社が多いですが、北米の会社はフィリピンかインド。

フィリピンで働いているアメリカ人は、アメリカに一時帰国したときにクレジットカード会社に問い合わせの電話をしたらしいのですが、「あれは絶対、フィリピンのコールセンターだった。あのフィリピン訛りはわかる。もしかしたらうちの会社と同じビルのあのコールセンターじゃないか?」なんて言ってました。

こんな風にアウトソーシングの流れに乗って結構景気がいいみたいです。どのくらいいいかというと、大学を卒業したばかりの社員でも他の会社のマネージャー並みの給料をもらえたりするとか。ただ勤務時間が夜勤になり友達と会えなくなったりするのが悩みの種らしいですが。

さてそんなコールセンターで働いているエドの知り合い。以前は語尾をのばす典型的なフィリピン訛りの英語でした。でも久しぶりに会って話したら、まるでアメリカ人と話しているみたい。以前「NHKの英語でしゃべらナイト」でも取り上げてましたが、コールセンターではアメリカ人っぽく話す研修もあるらしいし、毎日アメリカからの顧客と話しているうちに彼の英語は本当にアメリカンイングリッシュになったようです。これまた典型的日本人英語のエドとしてはとっても羨ましい・・・。英語を習うつもりで夜コールセンターでアルバイトでもしようかな?

'05年09月04日(日)



マニラ絵日記TOP この日記の先頭