'05年08月30日(火)

100万ペソの報奨金

報奨金の新聞広告

前にも「 海賊版DVD売り場 」などに書きましたが、マニラの街では海賊版の商品を平然と売ってます。映画のDVDやVCDも音楽CDもプレステなどのゲームのCDもみんな海賊版。コンピューターソフトウェアも同じです。

あちこちで売っているのですが一応非合法な存在なので、新しいピカピカの内装に明るい照明がキラキラしている大手のショッピングモール内に堂々と店を構えて売っているのではありません。場末のメンテナンスの行き届いていない、照明も薄暗い寂れた感じのショッピングセンター、そこのお店というより通路にショーケースを並べているような感じの所で売っています。でもみんなどこに行けば買えるのか知っているし、取り締まりもどちらかというと卸業者の摘発に主眼を置いているらしく、あまり小売業者を徹底的に取り締まっている感じはしません。

海賊版の小売価格は、エドの市場調査(?)によれば映画DVDなら80ペソ(約160円)、ソフトウェアのCDは、100〜150ペソ(約200〜300円)といったところ。中に入っているソフトウェアなどの値段ではなく記録媒体であるCDの価格で値段は決まるようで、普通OSでもなければCD1枚使うソフトはないので、同種のソフトを沢山集めた大変お買い得な(?)CDもよく売っています。

この国でPCを買える層は一部だとは思いますが、高嶺の花のPCを安くするには安いショップブランドのデスクトップPCにもちろん海賊版OSの組み合わせ。オフィスソフトも多分そう。アクティベーションやネット経由の認証など海賊版に対する対策は進んでいますが、コーポレート版でアクティベーション不要なもののコピーだったり認証が必要なソフトもキージェネレーターなどが同梱されていたり、ちゃんと使用できるようになっているみたいです。

このようにこれまで野放し状態だった海賊版ソフトも、最近の報道では1ヵ月後から取締りが本格化するようです。警察の取締りと平行して、この新聞広告のような報奨金付きの密告制度もスタート。100万ペソ(約200万円)もの報奨金がちゃんともらえるのなら密告が殺到しそうですが、海賊版を使っている会社が摘発されたときにちゃんと正規版を買うだけのお金があるかかなり疑問。本気で取り締まったら倒産する会社が続出しそうです。

ん、待てよ。あんなにお金のないフィリピンのお役所や警察がちゃんとした正規版のソフトウェアを使ってるのかな?そもそもそちらの方が問題がありそうな気がするな。

'05年08月30日(火)



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