ちょっと最近忙しかったりでネタに困ったので、最近聞いた面白い(?)話をご紹介したいと思います。日本企業の中にもフィリピン工場を閉鎖し撤退するところもあるので、もしかしたら参考になるかも?
フィリピンは制度などの表面上は、旧宗主国のアメリカ的なところが多いと思うのですが、根はやっぱりアジア的。良く行われるチームビルディングアクティビティって、何かと思えば親睦を深めるための懇親会のようなパーティだったり、アウティングと呼ばれる職場の遠足や旅行だったりします。
これは聞いた話ですが、ある外資系の会社の工場で全従業員参加のチームビルディングの職場旅行が行われることになったのだそうです。普通は、交代制で操業している工場が完全に休業状態で行われるということも驚きですが、工場長から清掃作業員まで参加のこの旅行の目的地が、エドも2月に行った カイラブネ・リゾート と聞いてまたビックリ。ここはイメルダ夫人お気に入りだったと言うこともあり、さすがに今は古くなっているものの一応高級なリゾートということになっているのです。気前がいいですよね。
そしてみんなが宴会場に集まったところに、現地法人の社長(ヨーロッパ某国の人)がヘリコプターで到着です。なんかすごい成金趣味の演出ですが、盛り上がってるところでの、この社長のスピーチはとんでもないものでした。「我が社はフィリピンから撤退するので、工場は1年後に閉鎖します。」
社長は5分で、従業員みんなの死刑宣告スピーチを終えると、このために雇ってあった外部のコンサルタントに嘆き悲しむ従業員の世話を任せてヘリでさっさとマニラに帰ったそうです。
エドも知り合いに日本企業の撤退に伴いそこを解雇されたフィリピン人がいます。そこの会社は退職金もかなり上乗せして払ったりしたようで、彼はなんか今でもその会社にすごい親近感を持っているようです。会社の撤退・工場の閉鎖もいろいろですが、このカイラブネの大虐殺はやり方としては最悪ですよね?
ちなみにこんなことをした理由は、工場でその発表をすると従業員が工場に火をつけたりする懸念があるからと言うことでした…。
'05年11月30日(水)
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