'05年09月18日(日)

利利(LiLi)

利利(LiLi)で会食する華僑のお金持ち?

前に ブラックジャックでお小遣いをすった エルミタのハイアット・カジノ&ホテルにまた行きました。今回はカジノではなくて食事です。

前回ここに来たときは、カジノで勝ったらバーで飲み物でも飲もうと思っていましたが、結局負けたのでカジノのあとのお酒は飲まずに帰りました。まあ、ささやかな金額しか賭けてませんから、勝ったとしてもこのホテル内で飲食したらほとんど何にも残らなかったでしょうが。

今回は華僑の知人に食事に誘われたのですが、どこに行きたいか聞かれて「中華はどう?」と言ったら「新しくできた水上レストランよりはこちらが美味しいよ。今はマニラで一番の中華じゃないかな。」ということで、この出来たばかりのホテルの5階にある中華レストラン、LiLiに行くことになったのです。彼の車で連れて行ってもらったのですが、BMWの革張りのシートからホテルに降り立つと、なんか自分まで華僑のお金持ちになったような気分です。

彼はメニューを開きましたが、結局ウエイトレスの勧める高そうな料理をバンバン注文してきます。サービスはいいし、味もいいし、お値段も・・・。今回はゴチになったので、高いワインをあけるのはさすがにはばかられたので飲み物はビールにしました。それでもサンミゲルが1本150ペソ(約300円)はしてました。料理はアワビやクラゲの前菜を2品、小さめのロブスターをニンニクなどと一緒にカリカリに揚げた料理や牛肉とアスパラの炒め物などなど沢山食べました。お酒はいつものサンミゲルですが、美味しい料理と一緒によく冷やされたグラスで飲むと、コップに氷を入れられて飲むサンミゲルと同じビールとは思えない美味しさ。料理はどれも大変美味しかったので、食べるのに夢中で写真を撮ってないのであしからず・・・。

食事もよかったけど、それ以上によかったのは久し振りにあった彼から聞いたいろいろな話。3時間以上は喋っていたし、お酒も入っていたのでよく覚えていないこともあるのですが、その中で興味深かった誘拐に関する話をとりあえずご紹介。

彼に言わせると現政権はこれまでで最悪に近いものらしいです。でもその理由が汚職疑惑とか選挙不正疑惑のためではなく、治安の悪化と言うのが華僑らしいですね。フィリピンは治安がただでさえ悪いのである程度の犯罪がおこるのは想定内なんだとおもいます。ただ彼の話では、まだあまり報道されていないけど、華僑の間では最近また誘拐事件が増えてきたことが話題になっているようなのです。日本人にはちょっとピンと来ませんが、営利目的の華僑を主なターゲットにした誘拐はこの場所に住んで商売をしている中国系フィリピン人にはいつ自分や家族が巻き込まれるかわからないとても重要な関心ごとなのです。彼は以前友人が誘拐されて殺されたときの話をしてくれましたが、その友人の奥さんは当時妊娠7ヶ月目だったそうです。悲劇です・・・。彼自身も子供のころお姉さんが誘拐されかかったとこもあり、急遽海外に留学させられたのだそうです。

これを読んで「フィリピンに住むのは怖い!」と思われた方も多いでしょうが、ご安心下さい。彼が言うには、ビジネスとして行われている営利目的の誘拐の場合、警察に届けず身代金で解決するターゲットでないとなりません。だからテロリストのような政治的な背景や個人的な怨恨による犯行などを除けば、日本人は比較的ターゲットになりにくいのだそうです。営利目的の場合、駐在員などのフィリピンでは一見お金持ちだけど実は全然お金持ちでない日本人は身代金をポケットマネーから払ってこっそり解決することができないので、大使館や会社から警察に届けたりすることになります。そうなると日本からマスコミが大挙してきたり、ODAを沢山もらっているフィリピン政府としても一応事件を解決しようとする姿勢(容疑者皆殺しとか?)は見せざるを得なくなってくるらしいのです。そのような事態が起こるのは犯人にとって望ましくないので日本人は大丈夫、と彼は力説するのですが、皆様これで安心しました?

'05年09月18日(日)



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